先週、信号待ちをしていたときのこと。
横断歩道近くのお店に品物を運び入れている親子がいました。
その親子の子供、中学生ぐらいの男の子が、なんか変。
野球帽をかぶっていて、その帽子、買ったばかりなのか
お店のタグが頭のてっぺんにひらひらしたまま普通にかぶっている。
せめて、紙のタグをはずせば、透明のプラスチックの紐は目立たないのに、、、
なんて思いながら青に変わった信号を急いで渡ったのである。
そして、それから3日後。
新聞を読んでいると、なんともびっくりな記事が。
「
ロンドンの若者の間では、お店のタグをつけたまま帽子をかぶるのが流行っている」
エェ?!( ̄Д ̄)
最近、若者の間では、その帽子のブランド名や値段を
人にどれだけすごいものかを知らせる方法として、タグをつけたままかぶるのが
「おしゃれ」の一つとして実行されているのだというのだ。
そう、私が見たその男の子も、例外なく、彼の「おしゃれ」。
お店から盗ってきたように思われるんじゃぁ、、、
いえいえ、それがまた、「
ちょいわる」な感じでかっこいいのだという。
申し訳ないが、全く良くわからないセンスである。
高いものを持っているから、ブランド物だから、自分はイケテル。
この安直な考えはがきんちょならではである。
私もブランド物を持っている。
確かにもっともっと若いころは、「自慢だもんね」ってな感じだったが、
大人になってからは、使い心地や着心地がいいものかどうかを考えるようになった。
結果、ヴィトンのバッグの丈夫さや、ボッテガベネタのバッグの皮の柔らかさ、
バーバリーの何度洗ってもよれないシャツの使いよさや
ジョセフの肌触りのいいセーター、といった、
自分にとってのブランドの意味というのを、ずいぶん見直してきた。
もちろん、私だってユニクロも着れば、無印も着る。
スターバックスの小さなバッグもあれば、化粧品のおまけでもらったバッグも大好きである。
そう、ブランドにこだわるというよりも、自分にこだわり始めたのかもしれない。
ロンドンは日本に比べると、ブランドにこだわっちゃってます、という感じの人を
あまりみかけない。
でも、おしゃれゴコロのある人は非常に多い。
私は、値段や名前にこだわらず、自分にこだわっておしゃれを楽しむロンドンの人たちが
見ていてとても楽しい。
それを覆すような、わるがきんちょたちの、この「タグ見せ」行動。
なにか、「単なる自慢」という言葉だけでは言い表せない、
いや~な気持ちになるのは、私だけでしょうか。