クレーマー・クレーマー



Extra  ヒトリゴト vol.11

ずいぶん前に、ひとりの男性と話をする機会があった。
彼は38歳。

「僕はバツ1なんだよね。
彼女、大募集中!いつでも女の子が遊びに来られるように
僕の部屋はいつもばっちりキレイだよ!」

そんな話をさらーっと、おちゃらけて話していた。

「再婚する気はあるの?」 私の何気ない質問。
彼の表情が一瞬変わった。
「したいよ。する気もある。でも、ダメなんだ。」

彼のバツ1は、奥さんに先立たれたバツだった。

『また、いなくなるんじゃないか?』
そんな不安を抱えたまま、彼はもう5年以上。

それでも、一人だけ、結婚を考えた人がいた。
しかし、「いなくなったらどうしよう?」そんな恐怖感と不安が、3日間も寝込む原因になった。
怖くて踏み出せない一歩。
踏み出したいのに、怖くて怖くて、顔を上げることもできない。
結局、彼女とはお別れをしてしまった。

「きっと、亡くなった奥さんは、そんな風になってほしいって思ってないよ?
大丈夫だから、上を向いてみなよ」

私のような年下の小生意気な娘にそんなことを言われても、
心が揺らぐことは無い。

「いつか、そうなれたらいいな」 ただ一言、
そう言った彼に、何もできない自分の無力さを痛切に感じたのを今でも鮮明に覚えている。


「きっと、亡くなった人は、もっと幸せになってもらいたいと思っているよ」
人にはそうやって言えるのに、
自分の愛する人、大切な人に命の危険が迫るとなると、
とてもではないけれど、「いなくなってしまうんだ」という恐怖感で、前を向くことができない。

「絶対に、ひとりにしないよ」
そう約束してくれたのは、嘘じゃないよね?
「必ず、会いに行くから」
口からでまかせじゃないよね?

信じたい気持ちと、恐怖感、そんな間でぐらぐら揺れる気持ちはいつも不安定で、
ちょっと突けば、涙となり、あふれ出てくる。

人間は、一生のうちで、罰を受ける量は決まっているのだろうか。
なんだか、罰ゲームだらけの人生を送っているような気分になり、
どうしようもなく不安になる。
踏み出せない一歩。自分が情けない。

そんな時、母がこんなことを言った。
「あのね、縁がある人っていうのは、絶対にまた会えるのよ。
自分を信じなさい。大丈夫だから。」

私と、『会えてよかった。』『幸せだった』、そう言ってもらえるだけで、充分、
私も、幸せだったよ、ありがとう、って言えるような、強さがほしい。

強くて、しなやかな人間に、私はいつになったらなれるのだろうか。。。
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by dazzling31 | 2007-03-10 11:21 | Extra
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&#9829 ロンドン滞在日記 &#9829     クレーマー(文句たれ)日記です。 勝手な主観ではございますが、楽しんでいただければ嬉しいです♪ ぜひ、コメントもお寄せくださいませ。
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